注文住宅、いくらでどんな家が建つ?実現可能プランを予算別に比較してみた

注文住宅を建てる際になかなか予算感が分かりづらいと思います。今回は何にどれくらい予算がかかるのかをご紹介します。

土地の購入費用

注文住宅を建てる際の予算の中で、土地の購入費用が最も大きな部分を占めることが一般的です。都内では特に土地の購入費用が高額です。既に所有している土地に注文住宅を建てる場合、土地の購入費用は不要ですが、地盤が弱いか整備が不足している場合、土地改良費用が別途発生することがあります。

建築費用

一戸建て本体の建築費用は、基礎工事、外装工事、内装仕上げ、住宅機器設備工事など、一戸建ての完成に必要な工事全般を含みます。注文住宅の工事を依頼する先によって、建築費用は異なります。一般的に、大手ハウスメーカー、中小建築会社、街の工務店の順に費用が抑えられる傾向があります。また、人気の建築設計事務所に依頼する場合は、費用が高めになることがあります。

諸手続き費用

不動産の所有者を確定するための不動産登記手続きには、以下の費用がかかります。土地の所有者であれば、建物のみの場合は建物に関連する費用が必要です。

  • 登録免許税
  • 司法書士報酬
  • その他実費(交通費や登記事項証明書取得費用など)

注文住宅を建てる際には、これらの費用を項目ごとに予算内に組み込み、最終的な合計金額を予算内で管理する必要があります。

費用の相場と建築費ごとの一戸建ての特長

注文住宅を建てる際に、建築費の予算設定が最も重要です。住宅金融支援機構の2021年度統計によれば、注文住宅の平均住宅面積は123.8m2で、建築費の平均は3,569.7万円であることから、注文住宅の建築費用は一般的に3,000万円台が相場とされています。

建築費用に応じて、それぞれの価格帯に応じた特徴を持つ注文住宅を建てることができます。

建築費用約1,000万円台:非常にシンプルで効率的な設計。

建築費用約2,000万円台:コンパクトなデザインや設備を選び、予算を抑えつつ建設可能。

建築費用約3,000万円台:一般的なサイズの注文住宅が可能。

建築費用約4,000万円以上:広々とした設計や高品質な仕様、特別な要望を叶えた注文住宅が実現可能。

建築費用が1000万円台の家

1,000万円台の予算で建設される注文住宅は、非常にシンプルで効率的な設計となります。通常、床延べ面積は90~110㎡程度です。建物の形状は長方形や正方形に制限され、特殊な形状を避け、外壁の面積を最小限に抑えます。高価な材料やレンガなどは外壁には使用されず、コストを節約します。屋根は片流れの設計で、低コストかつシンプルな構造となります。設備については最低限の機能しか備えない選択が一般的で、多機能な設備は避けられます。また、在庫として保有している設備機器がある場合、それらを優先的に使用することが検討されます。工事の進行は通常の注文住宅に比べて迅速で、施工日程が短縮される傾向があります。最後に、工事の発注先としては、小規模な街の工務店やコストを抑えた住宅を提供する会社が一般的です。

建築費用約2,000万円台の家

2,000万円台の予算を持つ場合、注文住宅の品質や設備を向上させる余地があります。具体的には、床延べ面積を拡大し、外壁に高級な仕上げ材を使うこと、最新式のキッチンやバスルーム設備の導入、バルコニーや窓の数の増加、そして建材や部材にこだわりの素材を一部使用することができます。

全ての希望を実現することは難しいかもしれませんが、優先順位の高い希望については実現できる可能性があります。発注先としては、街の工務店や中小企業の建築会社などが考えられます。

建築費用約3,000万円台の家

3,000万円台の予算を持つ場合、注文住宅を建設する際に希望を実現する余地が大きく広がります。通常、この予算では床延べ面積が120~130m2程度になり、都内の狭い敷地でも効果的に利用できる形状の一戸建てを建設できます。

外構やフローリングの品質にも一定のこだわりが可能で、場合によっては床暖房の導入も考えられます。3,000万円以上の予算を確保すれば、大手ハウスメーカーの高品質な注文住宅も選択肢に含められます。この予算は、自分たちの希望の多くを実現するために必要な金額と言えます。

建築費用約4,000万円台の家

予算が約4,000万円以上ある場合、注文住宅として高品質かつ設備充実の家を建設できます。建物の床面積が大幅に拡大し、広々としたリビングスペース、寝室、ユーティリティエリアを設けることが可能です。外壁、内装、フローリングなどに高級な仕上げ材料を使用し、美観と品質を向上させます。

最新式のキッチン、バスルーム、暖房・冷房システムなどを導入でき、スマートホームテクノロジーや高効率のエネルギーシステムも採用可能です。カスタムデザインによって、個別のニーズや好みに合わせた独自のアーキテクチャルな要素を組み込むことができます。

庭園、プール、屋外エンターテイメントスペース、バルコニーなど、美しい外構を設計・構築でき、建物の周囲を豪華に演出します。高品質な絶縁材料や効率的な窓を使用して、エネルギー効率を最大化できます。

専門的な建築設計事務所や建設会社を選んで、高品質な施工と設計を実現できます。総合的に、4,000万円以上の予算を持つことで、非常に高級で贅沢な注文住宅を建て、快適で魅力的な生活環境を実現し、特別な要望やデザインに合わせた家を創り上げることが可能です。

自分に合う一戸建てを選ぶために

建築費用に予算を割り当てることによって、注文住宅の品質や設備は大きく変わります。予算が豊富であれば、希望通りの要素を実現する余地があります。しかし、現実的には予算に制約があることが一般的で、その制約内で建築費に適切な予算を割り振ることが鍵となります。

立地にこだわりたい場合

立地条件にこだわる場合、土地購入に多くの予算を割り当てる必要があり、そのために建築費用を1,000万円から2,000万円程度に抑えることが望ましいでしょう。

内外装の希望をできる限り叶えたい場合

多くの注文住宅購入者は、自分の希望に合った一戸建てを手に入れることが主要な目的です。そのため、建築費用に3,000万円以上の予算を確保することが必要で、立地に多少の妥協をしてでも、建築費用に重点を置くべきです。

とにかく安く抑えたい場合

低予算で建設を優先する場合、1,000万円台の予算でも家を建てることは可能です。建築予算が1,000万円台であれば、建売住宅や中古住宅を含めて検討すると選択肢が広がります。注文住宅の予算編成は、優先項目に応じて異なり、立地を重視する場合は土地購入費用に、建物を重視する場合は建築費用に予算を割り振ることで、希望に近づけることができます。

注文住宅は予算管理が重要

注文住宅の利点は、自分たちの希望を実現できることですが、すべての希望を叶えることは難しい場合があります。予算を設定せずに希望だけを伝えると、予算を超えることがあるため、まずは予算を決めて、その範囲内で建築可能な注文住宅プランをアドバイスを受けることが重要です。お気軽にキッツプランにご相談ください。

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